2011.11.09
前期も終わり頃の7月23日、神戸市内の印刷会社「啓文社印刷工業株式会社」さんのご指導のもと、活版印刷ワークショップを行いました。
今回制作するのは名刺です。ビジュアルデザイン学科の学生約20名が参加しました。
内容:活字組版に樹脂版によるオリジナル図版を組み合わせた名刺制作 あらかじめ決められた4種類の名刺レイアウトの中から各自好きなものを選び、活字を組みます。 そこに各自のデータから制作した樹脂図版を組み合わせオリジナルの名刺に仕上げます。







説明も丁寧で、本当に楽しかったです。名刺は周りにも好評で、他学科の学生も参加したがっていました。何か個人的な制作物をお願いしようかなとも思ってます。また、実際の印刷物用に組まれた活字と、その工程も見てみたいです。(4年生)
すごく素敵な所で、印刷の現場を見ることができてとても嬉しかったです。活版の道具を触ったりインクと紙の質感に改めて感動したりと印刷の奥深さを感じました。温かく親切なスタッフの方々にも本当に感謝しています。胸を張って人に渡せる名刺ができたのでちょっと背伸びしたような気分です(笑)(4年生)
参加者:助手・永井さんのblog…活版印刷ワークショップの感想が綴られています。「活版初体験」
昨今、活版で刷られた印刷物を日常のものとして直接目にする機会は多くありません。特に今回のワークショップの主な参加者である学生はほとんど初めて触れたのではないでしょうか。にも関わらず、不思議なことに活版印刷に確かな「懐かしさ」を感じ、そして、「懐かしさ」以上の「感覚的な新しさ」をおぼえ、それを個々に魅力と感じたようです。
それは学生たちがまだまだ経験が少ないということだけでなく、主にコンピュータ作業での大量生産、複製技術で出来上がる印刷物が完全に「当たり前」となり、そこに思いを馳せなくなっている今だから新鮮に映ったのでしょう。
コンピュータ上のレイアウトではキーを押すだけで出来上がる空白も、活字を組んでの作業ではものを並べてそれを出現させていきます。想像力と計算で完成にたどり着くことの難しさ。その一部を実感したことでデザインや表現や印刷と深く親しくなれたのではないでしょうか。
今回のワークショップではしっかり足で立って、肩に力を入れて、圧をかけて名刺を刷りました。身体の微細な動きもその一枚いちまいに違った表情を与えます。そうしてでき上がる活版の印刷物は文字を書いたり、絵を描いたり、本のページをめくったり…と同じくらい紙に対して強くはたらきかけていることを生々しく感じることのできる貴重な機会となりました。
啓文社印刷工業株式会社さんは全社をあげて今回の濃い内容のワークショップを作り上げてくださいました。実際の仕事の現場に触れることができ、学生にとっては普段の授業では得難い経験をすることができました。ありがとうございました。
ワークショップ実施、報告書制作 協力:ビジュアルデザイン学科 非常勤講師 前田年昭
啓文社印刷工業株式会社 兵庫県神戸市中央区二宮町1-14-19